春。出会ってから25個目のボタンをルカのシャツにつけた次の日、
ミミの部屋のポストに小さな鍵を残してルカはいなくなった。
ミミはその鍵でルカの部屋の扉を開けようとした。
でも鍵は全く合わなかった。
ミミは毎日ルカの帰りを待った。
でもルカの部屋のピアノが鳴ることはもうなかった。